第21章 reunion
「久しぶりだなぁ…諸伏景光」
なんでフルネームを呼ぶんだと突っ込みを入れそうになった
「やっぱりお前公安かよ」
ガチャンと手錠をかけられた
「は?なんの冗談だ?」
「こうでもしないとお前に逃げられちまうからなぁ
警察学校でも、悪さしてんのはみんな同じなのに、逃げ足が早くてお前だけお咎めなし、なんてことよくあったろ?」
「どこで手錠なんか…お前ら持ってないはずだろ?」
「あぁ、さっき伊達に借りた」
伊達…、そんなもん貸すなよ…
喫煙室に押し込められてそこでやっと手錠を外してもらえた
まぁ、当たり前だけど出入口には松田と萩原がガッツリ張り付いているけど
「さてと、まず1発殴らせろ」
「え、やだよ…」
理由も聞かず殴られるのは嫌
「ちゃんのこと泣かせた罰」
やっぱり…泣いたんだ…仕方ないとはいえ胸が締め付けれた
「俺がお前を殴ってもあいつは喜ばないだろうし、それは辞めておく
だか、またもし泣かしたらタダじゃ置かねぇからよく覚えとけ」
なんだよ、その言い方…まるでを自分のものみたいに…
「納得いかないって?ちゃんがどれだけ苦しんだかわかってる?また置いていかれたって泣いてばかりで
さっきだって泣きそうな顔してたぞ
急に消えたり現れたり…忙しいやつだな、お前は」
が泣いてた時、そばに松田と萩原がいたって事はよくわかった
「ごめん…」
「俺たちに謝ってどうする…相手が違うっーの」
ドンッと腹に痛みが走った
「ゴホッゴホッ……
んだよ、結局殴るんじゃねぇか…あー痛…」
「死んでたかと思った…」
松田が小さくそう呟いた…
グッと抱きしめられた
「心配かけてごめん…」
「降谷は?」
「ちゃんと生きてるよ、あいつはあっちにいるけどな」
警察庁がある方を指さした
この2人にならゼロの居場所を伝えてもあいつも怒らないだろう