第15章 kiss

遠慮がちに顔をあげて目線が合わさる
顎を掴み、の唇に重ねた

驚いたは俺の事を突き放した……
「陣平さん、どうして？」
「黙ってろ…」

強引にの頬を掴み唇に舌をねじ込んだ

「んぅ………、っ……はぁ……」
歯列をなぞるようにゆっくりと舌を這わせる
抵抗していたの力が抜けた

「んん…っ、ふ……んぁ…」

甘い吐息が耳を犯す…ゾクゾクして舌を絡めるのをやめられなかった

苦しいと訴えるかのように胸板を押されてようやく唇を離した


「はぁ……、はぁ……」
酸欠でトロンとした顔をするに欲情した
このまま押し倒して自分のものにしたいとさえ思ってしまう

「俺じゃ…ダメか？俺じゃ諸伏の代わりにならないか？」

「代わりだなんて…ヒロくんはヒロくん、陣平さんは陣平さんだもん…」

「参ったな…俺の負けだ…」

キョトンとしているに続けて俺は気持ちを伝える

「好きだ…それだけは覚えておいて」

今、告ったって諸伏が…って言われるに決まってる
だから返事はいらない、でも、俺がのことが好きだという事は知っておいて欲しかった

「だから、これからは全力で落とさせてもらう
覚悟しとけよ」

わかったか？とずいっと顔を近づけると目をギュッとつぶった

頭をポンポンするとゆっくり目を開ける
「なんだ？またキスするかと思ったのか？」

ボンッと音がしそうなくらい一気に真っ赤になったが可愛くて仕方ない

今度こそ本当にキスしてやろうと頬を両手で包み込みキスをしようと試みた

「やっ……」
小さく抵抗されて顔を背けられた