第14章 inducting
最初は携帯も没収されてしまうから、ともなかなか連絡が取れなくなった
入校して数ヶ月後外泊届けを出してが帰宅した
「よぉ!元気にしてるか?
ちょっと痩せた?いや、引き締まったな」
「陣平さんちょっと…うるさいです
そんなよく喋る人でしたっけ?」
うるさいと言われ軽くショックを受ける
に久しぶりに会うんだ
話したいこと聞きたいことはいっぱいある
ちょっと見ないうちに、顔は凛々しくなったように思う
厳しい訓練をやってるからそうなるのも無理はない
「ふぅーやっと落ち着けた」
コーヒーに口を付けて一息着いている
「萩原が帰ってきたら、美味いもん食いに行くぞ
に食べさしたいものがあるって張り切ってたからな」
「わーい、やった!」
お肉が食べたいと言っていたので焼肉だと言うとさらに喜んだ
「諸伏と降谷から連絡あったか?」
俺の言葉にの動きが止まる
「ダメだよ、陣平さん…その名前出しちゃ…
思い出さない様に必死なのに…」
大粒の涙を流しながらは声を押し殺して泣いた
「悪い…俺無神経だったな…ごめん…」
の事を優しく腕の中に閉じ込めて頭を撫でるとぽつりぽつり話し始めた
「また、置いてかれちゃった…きっと仕事でしょうがないって頭では理解してるし、わかってる…でもいつまでたっても全然追いつけない…
家族にだって本当のこと喋れないのに、私に話せるわけないよね…」
胸がギュゥっと苦しくなる
諸伏達と連絡が取れなくなってから俺達が傍にいたのに、がこんなにも苦しんでるって気が付かなかった
話題にしないのは辛かったから…
「…こっち向け…」