第12章 reconciliation
「いつから?いつから熱あったの?」
「ここんとこずっと怠くて…」
「俺からの誘いなんか断ってくれても良かったのに、ちょっとごめんね」
くたっとしてしまったちゃんを横抱きにして家に向かった
「ごめんなさい…」
「いいから…しんどい時はしんどいって言うこと」
頷いてから彼女は目を閉じた
鍵を開けて久しぶりに来るちゃんの家に入る
「着替えられる?」
寝室のベットの上に座らせてコートを脱がせた
返事はなくてそのままベットに体を沈めた
パジャマはベットの上に置いてあったから極力見ないように着替えさせた
それでも見てみたいと言う男の性
チラリと覗き見ると白い肌は熱のせいでピンク色になっているし、息遣いも荒い
妙に色っぽく見えてしまう
キャミソールの下には触ったら柔らかそうな胸
着痩せするのかな、服の上から見るより大きそうだった
触れてみたいと自分自身と葛藤する
病人なんだからと言い聞かせて、薬を買いに一旦外に出たら陣平ちゃんとばったり会った
「何してんの?」
「お前こそ…俺はが風邪気味だって言うから差し入れを」
「お前は?」
「ちょっと会ってたんだけど、途中で体調悪くなったから部屋まで運んだ
これから薬を買いに行ってくる」
「薬ならあるぞ、昨日飲んどけよって言ったけど切れてるって言ってたし、本人は買いに行かなさそうだったから」
「じゃ早く飲ませよう、だいぶ熱あると思うんだ」
ちゃんには悪いと思ったけど、陣平ちゃんにも様子を見てもらった
「こりゃ高そうだな…」
「でしょ…体温計は…あった…」
測ってみると8℃以上あってかなり辛そう
薬を飲ませて部屋を暖かくする
陣平ちゃんが冷えピタを追加で買ってきた
冷たさに一瞬顔を歪めたけどよく眠っている
「大丈夫かな?」
「最近無理してるっぽかったからな、疲れが出たんだろ」
なんでそんなこと知ってんだよ
「もしかしてちょくちょく会ってる?」
「それがなにか?」
「知らなかった…」
ガクッと頭をたれると俺が1歩リードだなと笑う
自分たちも仕事があるから飲み物や食べられそうなものを置いてちゃんの家を後にした