第12章 reconciliation
普通に世間話してるから肘で小突いてみた
「、あの時はごめんな」
「もういいよ、わざわざそれだけのために来てくれたの?」
「もうすぐ配属先に移動するから今までみたいに会えなくなるかもしれないからな」
「そっか…そう、だよね…」
やっぱり寂しそうなちゃん
「上がってく?コーヒー入れようか?」
「行く行く!」
諸伏が答えにくそうにしていたので代わりに返事をしておいた
諸伏がトイレに行った隙にちゃんに気になっていたことを聞いてみた
「なんで諸伏の事避けてたの?」
「別に避けようと思って避けてないよ
一旦、ヒロくんから離れていろいろ考えたかったから」
「何を?」と言いかけた所で諸伏が戻ってきた
「何?なんの話?」
「別に、最近どう?って聞いてただけ」
「あ、そうだ!2人に報告があるの
私、警察学校に合格したんだ」
「え?」
「へ?」
「受験したの、一次試験も二次試験も通ったの」
一瞬時が止まったような気がした
「よかったな、すごいよ」
「さすがちゃんだな、おめでとう」
「ありがとう」
ちゃんちからの帰り道、諸伏に聞いてみる
「どうしてもっと喜んでやらないんだ?」
「なんの相談もなかったから驚いただけ
小さい頃から仲のよかった俺達が身近にいるから警察官に憧れるのもわかるけど
でも、もっと普通のOLとかになるんだろうなっていうか…なって欲しかったと言うか…」
複雑って顔に書いてあった
兄心なのかなんなのかわわからないけど
確かに警察学校の訓練とか規律とかかなり厳しい
俺らがやんちゃしたから下のヤツらは今かなり苦労しているらしいし
そんな中にちゃんを送り出すのは心配なんだろうな…
でも、彼女が選んだ道だから…応援してやんねぇとな…
自分に言い聞かせるように呟いた諸伏に頷いて返した