第97章 Feelings
を見送った後、直ぐに萩原から電話があった
タイミングが良すぎてどっかで見ていたんじゃねぇかと思う…
「なんだよ…」
「うわ…なに?その機嫌の悪さ…」
声色ひとつで俺の機嫌を見破るのはこいつだけだ
「傷心なんだよ…付き合えよ酒…」
「そういうことなら…いつもの場所でいいよな」
よくやったと萩原は褒めてくれた
「陣平ちゃん、ほんとイケメン
なかなか出来ないよ、好きな子の背中を押してあげるなんて」
でも、一緒に働くの気まずくないの?
ビールを飲みながら萩原が疑問を投げかけてきた
「気まずくねぇよ
それに、俺…特殊班に異動決まったし」
「うっそーまじか!」
念願叶ってようやく特殊班に来いとお達しがあった
「だから、気まずいって思ってる暇ねぇんだ
これから忙しくなるし、あいつと一緒に捜査するのもあと少しの時間しかねぇ…
俺が刑事課を離れる前に諸伏との事、ケリつけさせたかった」
きっと寂しいって泣くから…
諸伏に支えて貰えばいい
そう言うと、萩原はグリグリと頭を撫でてきた
「やめろ、気持ち悪い」
「陣平ちゃん、男前すぎるっ!」
酔いつぶれるまで飲んで肩を組んで帰宅した