第97章 Feelings
戻ってきてもなんだか元気がない
勤務を終えて、帰宅中におもむろに陣平さんが口を開いた
「なぁ、デートしないか?」
「デート??」
「そ、デート
行きたい所、ないか?」
少し考えて
「プラネタリウム」
と、答えた
「最近、星見るのにハマっててさ
でも、東京じゃあんまり見れないから…プラネタリウムに行きたい」
「よし、分かった
行こうぜ、プラネタリウム」
非番が重なった日、陣平さんとのデート
迎えに来てくれた陣平さんは、今日の服装を可愛いと褒めてくれた
照れくさくなってしまい、顔を逸らしてしまう
「ん」
手を差し出されたけど、どうしたらいいのかわからなくなって、じーっと見つめた
「あー、もう!鈍いやつ」
私の手を取って繋いだ
「え?」
「デートって言ったろ?今日は繋ぎたい」
「待って…心の準備が!」
「問答無用」
照れて恥ずかしかったのも最初だけで、陣平さんといると楽しかった
プラネタリウムに行くまでの間も、可愛い雑貨屋さんに立ち寄ったり、陣平さんが新しいネクタイ欲しいと言うので見に行ったり
お昼は公園の移動販売で軽めにすました
芝生の上に座って、陣平さんはハンバーガー、私はホットサンド
陣平さんが寝っ転がったので、私も隣に寝転ぶ
「あー、こんなに遊んだの久しぶりだー」
「本題はこれからだろ?」
「でも、もう満足しちゃうくらい楽しい」
「それは、よかった」