第96章 Valentine
「で、松田くん…首尾は?」
「なんの話だよ!」
酔っ払って目の座った宮本に絡まれる
「美和子は高木くんとくっついてるし、三池は千葉くんとまとまりそうなのに、あんたはどうなのよ」
「そんなのお前に関係ないだろうが…」
「けーち!」
ほんと、こいつに酒飲ますとめんどくせぇ
俺が聞きたいよ
「お前はどうなんだよ…」
話をそらすために、質問返しした
「興味無いでしょ」
「無いよ」
即答したことに隣にいた高木が爆笑する
宮本の怒りが高木に向いた所で、に視線を移すと諸伏の方をチラチラと見ていた
なんだ…気になってんじゃん…
そろそろ潮時かもしんねぇな…
ジョッキに半分くらいあったビールを一気に飲み干した
「あれー?諸伏は?」
萩原がキョロキョロして諸伏を探す
「あー、多分2人で消えちゃいました」
に申し訳なさそうに三池がそう言った
「へぇ、隅に置けないな」
二次会は散り散りにすることになって、
俺、高木、千葉、伊達、萩原
、佐藤、三池、宮本で飲み直すことになった
「そんな落ち込まなくても、心配いらねぇよ」
「ん?」
「諸伏が誰とどこいったか、気になってるんだろ?顔に出てる」
「そ、そんなことないよ
ほらみんな行っちゃうよ、陣平さんも行こ」
俺の背中を押しながら、はみんなに追いつこうと、歩き出した
嘘が下手だな…
二次会も終わり女達は佐藤の家に泊まるという
「じゃぁな、また明日」
ポンとの頭を撫でた
この感じ、久しぶりだな…
触れるんじゃなかった…
触れたら、言ってしまいそうだった
「俺の所に来いよ」
そこまで出かかった言葉をグッと飲み込んだ