第95章 gimmicky box
「突き放すような事してごめん
気づいてっては訴えてたのに、気づかなかった…」
の手は俺の服を力なく握る
いつから、声を押し殺して泣くようになったのだろう
落ち着いたのか、両手で身体を押された
「大丈夫か?」
「大丈夫!いつまでも甘えてられないし、1人で解決できるよ」
は笑顔でそう言った
「眠れるまで、傍にいる」
強がっているにこんな事しか言えない自分が嫌になった
「ダメだよ
今日は良くても治るまでこれからずっとなんて無理だもん」
「でも、ほっとけない…」
「ありがとう、ほんと大丈夫だから…」
「溜め込んでるもの、全部吐き出しちまえよ
俺が全部受け止めてやるから」
「ずるいよ、ヒロくん…
1人で何とかしなきゃって、踏ん張ってるのに…
優しくされたら、甘えたくなっちゃう…」
「甘えてくれって言ってんの!」
キョトンとして、それから笑顔になった
「ほんと、ありがとう
感謝してる、でも、もうちょっと頑張りたい
それでもダメだったら、甘えちゃってもいい?」
「当たり前だろ!」
ガバッとを抱きしめた
怖がられるかもと一瞬思ったけど、それでも、抱きしめたかった
「無理はするなよ…」
「うん」