第94章 Executive
彼の顔が浮かんだ瞬間、全てが納得がいった
零くんはコナンくんを巻き込みたかったんだ
毛利さんが誤認逮捕されれば、コナンくんが出てくると踏んでた
零くんは何としてでも事件化したかったんだ
「ゼロは、合法的な事も残しておきたかったんだと思う
事件化にしなくちゃ、令状もとれなくなっちゃうしさ…」
零くんの意図は何となくわかった
「さぁて、お前らどうする?」
「ゼロのフォローに回るか」
「素知らぬ顔して捜査に加わるか」
「零くん無茶するよね、絶対」
零くんが動きやすい様にフォローすると万丈一致で答えが出た
「は降谷についてやっててくれないか?」
「私?!」
「あいつの無茶を食い止められるのはだけだから」
「あいつ、にだけは激甘だし…」
自信ないんだけどなぁ…
「俺は一足早く、ゼロにプレゼントを渡して置いたよ」
スマホにアイコンが残らないタイプの盗聴アプリ
ヒロくんが開発して零くんに渡したらしい
うわぁ…この人たちを敵に回さないようにしよう
スマホを放置しないようにしようと誓った
きっとコナンくんのスマホに盗聴アプリを仕掛けてるはず
零くんを探しに行こうと警視庁を出ようとした時、ロビーで目暮警部とコナンくんと話す零くんを見つけた
風見さんとすれ違った時、零くんに何かを伝えた
警視庁の駐車場で、後を付けていたことがバレた
「そんな尾行じゃ対象者にすぐバレるぞ」
「それは、零くんだからでしょ?」
バレたのなら、話は早い
いそいそと零くんの車に乗り込んだ
「邪魔はするなよ」
「当たり前でしょ、みんな零くんを助けたいって
そう思ってる」
零くんはフッと軽く笑った
「でも、盗聴は違法なんだからね!」
「彼も今頃やってるさ」
おあいこってこと?
零くんといい、コナンくんといい
もう既に私の手には負えない…