第91章 Overflowing feeling
研二さんが指さす居酒屋に決めて、手際よく注文してくれる
「あれ?今日は飲まないの?」
「自粛します…」
そーゆう事…と察してくれた
「2人で飯なんて久しぶりだねぇ」
「そうか、最近はみんないたもんね」
てっきり昼間の事を聞かれると思ってたんだけど…
その話題には触れてこない
なんだか拍子抜けした
おなかいっぱい食べて、店を出た
「ちょっとブラブラ歩こうか…」
街中はすっかりクリスマスモードで、イルミネーションでキラキラ輝いてて綺麗だった
「寒くない?」
「うん」
「でも、首が寒そう、俺のマフラーしてな」
研二さんが首にマフラーを巻いてくれた
小さい頃ヒロくんが巻いてくれたマフラーと同じ結び方
懐かしいなー
落ちないように前でギュッて結んでくれてた
「ヒロくん怒ってた?」
「あいつは、怒ってないよ」
「そっか…」
「話したくなったら、いつでも言ってね
1人で抱え込んじゃダメだよ
ちゃんすぐパンクしちゃうから」
「うん、いつも心配してくれてありがとう」
「心配するのは慣れてる」そう笑ってくれた
研二さんとバイバイして、家に帰りついて服を脱ぎ捨ててベットにダイブした
研二さんにマフラー返すの忘れちゃったな…明日返そう…そう思いながら重たくなってきた瞼を閉じた
いつの間にか眠りこけてしまったみたいで、早朝に目が覚める
メイクも落とさず寝たからひどい顔だった