第10章 date
朝早くに目が覚めてしまう
泊めてくれたお礼に朝食を作ろうと冷蔵庫を開けさせてもった
んー、ビールしかない…
ヒロくんと一緒で自炊しないのかな…
確かこのマンションの隣はコンビニだったはず
「すぐ帰ってくるから大丈夫だよね」
1人で出歩くのは緊張した
食パンと卵、ベーコン、チーズ、野菜
これらを買って急いで戻る
食パンの上にチーズを乗せて焼いた
ベーコンエッグとサラダ
それらを作り終わるとおはようと陣平さんが起きてきた
「おはよう、ごめんなさいキッチン勝手に借りちゃった…」
「え?マジで?これ、が作ったのか?材料も1人で買いに?起こしてくれれば一緒に買いに行ったのに…」
「すぐそこだったし、泊めてくれたお礼のつもり…あ、こんなことじゃお礼になってないのはわかってるから」
「じゅうぶんだよ、まさか朝飯にありつけるなんて思ってなかった」
思いの外喜んでもらって逆にどうしたらいいのかわからなくなる
いただきますと手を合わせてから全部食べてくれた
「なぁ、さっきのトーストもう1枚焼いて?」
「気に入った?」
「かなり…」
零くん直伝の味噌マヨネーズを塗った食パンにチーズをのせて焼くだけなのに陣平さんはかなり褒めてくれた
「うまい朝飯をご馳走になったお礼にどっか遊びに連れて行ってやる、なにしたい?」
「え、いいよ!それじゃお礼にならないって」
「いいんだよ、甘えとけって昨日も言ったろ?」
お言葉に甘えて普段学生にはなかなか出来ない遠出がしたいとお願いしたら、ドライブに連れていってくれた
「陣平さんの運転零くんと違って安心して乗ってられる」
「お前さんもあの運転体験したのか」
哀れんでくれた陣平さん
「もう怖くて怖くて、死んじゃうかと思った…」
「女の子乗せてる自覚ねーんだよ、あいつ」
陣平さんから女の子って言ってもらえて少しドキッとした