第10章 date
「お世話になります」
「強がってねぇでこういう時は甘えたらいいんだ」
ピンとデコピンをされてしまった
松田さんは言葉は乱暴だけどとっても優しい人だと思う
1番最初会った時怖いって思ってしまったのは内緒
ヒロくんは心配してくれてたけど、実はまだ1人であの部屋にいるのは怖かった
松田さんには迷惑かけちゃうから申し訳ない気持ちでいっぱいだった
松田さんといろんな話をした
警察学校での零くんとヒロくんの様子や萩原さんとは親友だということ
「だったな、高校卒業したら警察学校に入るのか?大学行かねぇの?」
「早く現場に出たいっていうか…別にキャリアとか出世とか興味ないから4年間がもったいないって思うから高校卒業したら入りたい」
「そっか、待ってるぞ」
「はい」
「堅苦しいの嫌だから松田さんていうのも、敬語もなしだ」
「え…」
「陣平だ、松田陣平
改めてよろしくな」
「陣平さんよろしくお願いします」
「言ったそばから敬語…」
「あ、ごめん…」
お互い吹き出して笑った
時計に目をやる陣平さんはひとつ欠伸をした
「もう遅くなっちまったな…ベット使っていいぞ」
「でも…」
「ソファーでなんか寝かせられるか、降谷と諸伏に怒られちまう」
いいからいいからと寝室に押し込まれてしまう
陣平さんと喋っていると落ち着けた
明日は自分の部屋で眠れるかもしれない