第88章 Rainy day
兄貴がその場を去って、行こうか、と小さくが言う
「陣平さん達と距離取ってた時、零くんの支持で長野に来たんだ」
は俺が聞きたかったことを話してくれた
長野に来てやっぱり俺たちと一緒にいたいって思ってくれたという事を話してくれた
「謝るの遅くなっちゃってごめんなさい
やっぱり陣平さん達は私に取って大事な人で、忘れるなんて、酷いこと…」
「それ以上言わなくていいぞ」
の言葉を遮って俺は歩みを進めた
「俺に取ってもは、大事な女だ
だから、それ以上謝るな、分かったか?」
分かったなら行くぞ、信州そば食いに行こうぜとの手を引こうと思ってやめた
記憶を取り戻してから俺は指1本に触れていなかった
「雨女は、か?」
「えー、陣平さんでしょ?」
そばを食い終わって駅まで歩いていると大雨に振られて全身ずぶ濡れだ
このまま新幹線に乗るわけにも行かねぇし…どうしたもんかな…
この季節の雨は容赦なく体温を奪っていく
このままじゃ2人で仲良く風邪引き決定だ
幸い明日は午後からの登庁で、朝イチで長野を出れば間に合うだろう
「#name1、ホテル探すぞ」
「え?」
「風邪ひいちまうだろ、もう少し我慢してくれな
走れよ!」
何軒かホテルを回ったが空いているのはダブルの部屋だけで…これ以上をびしょ濡れに出来なかったからそこにチェックインした
物申したそうだったが、フロントにクリーニングサービスを頼んだ
「ほら、早く風呂入って温まってこい」
「陣平さんは?」
「俺はちょっと買い物…」
が風呂に入ってる間に必要なものを買いに行きたかった
軽く身体を拭いて、隣にあったショッピングモールに足を向ける
と俺の着替えとか諸々を揃えに…
ホテルのルームウェアは着せられなかった
あんな格好で一晩同じ部屋にいるなんて、とてもじゃねぇが耐えられない
買い物を終えてホテルに戻ればは風呂から出ていた
ほら、見ろ…
ドクンと鼓動が早くなった
「これ、着ておけ」
「ありがとう…」