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[名探偵コナン]I treasure you

第87章 TRIGGER



「諸伏、が…」
「早く、行こう…」

信号待ちやエレベーターが降りてくるのを待っている間ももどかしい

息を切らしながらの部屋のドアを勢いよく開けた

「陣、平さ……ヒロ…く…」

涙でぐちゃぐちゃになった顔で萩原に抱きしめられていたが静かに俺たちの事を呼んだ

名前で呼ばれたのが、久しぶりすぎて戸惑う

「…大丈夫か?」
諸伏が伸ばした手にビクっと体を強ばらせる

「ごめんなさい…」
明らかにショックを受けている諸伏

萩原の胸に顔を埋めて小さくなって泣いていた

「お風呂でも入る?ゆっくり入っておいで
落ち着くと思うから」

萩原の提案にコクンと頷いて
浴室に消えていったを黙って見つめるしかなかった


「ふぅ…あそこまで落ち着かせるの大変だったよ
ちゃんに急に触ろうとしたら、ダメだからな…
フラッシュバックっていうの?あれだよ
嫌なことぜーんぶ押し寄せてくるみたい」

「諸伏、の前でそんな顔すんなよ」
「…わかってる…」

明らかにショックを受けていて落ち込みようがすごい

あんなふうに怯えられたことないんだろうな

しばらくして風呂から出たが気まずそうに俺達がいるリビングを覗いた

「そんな所にいないで、こっち来いよ」
「う、うん…」


沈黙が続いて、が口を開いた


「あの…みんな、いろいろごめんね…」

みんな口々に気にすんな、とか大丈夫だから、とか声をかけた

「自分から離れたのに…自分勝手で本当にごめんなさい…」


「ほら、また泣く…泣かなくていいから」
「またこれからよろしくな」
「今日はもうゆっくりしとけ、風邪引くなよ」

立ち上がった諸伏につられて俺達もの部屋を後にした





「1人にして良かったのかな…」
萩原がの部屋を見上げながら呟いた


「整理する時間も必要だよ」
「まぁ、そうだよな…」


降谷にも伝えておくと諸伏は本庁に戻っていった

「ありゃ、相当応えてるな」
「重症だよ…」

「陣平ちゃんこれからどうする?」
「俺も仕事戻るかな…残してきてんだ」
「そっかー
俺も今日は大人しく帰ろうかな、飲む気分でもないしな」

萩原とも別れて誰もいない捜査一課に戻った


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