第87章 TRIGGER
聞き込みいくぞと、に声をかけて車のキーを掴んだ
はい!と元気のいい声が帰ってくる
諸伏とどんな話をしたのか気にはなったが、聞かないことにした
次の非番はとデートだから
いちいち気にしてるのは勿体ない
早いこと事件を解決しないとな、と気を引き締めた
「はぁー」
現場の近くで聞き込みしていると出くわした男に盛大にため息を着く
「顔を見るなり、ため息とは随分ですね
松田刑事
さんはさんで、僕のことをすごく警戒してますね」
まぁ、無理もないか…と人差し指で頬をかいた
行くぞとの手を引き、またなと安室さんに別れを告げる
ずっと無言のを見ると、目に涙をいっぱい溜めて、今にも零れ落ちそうだった
ギョッとして、歩みを止めるとごめんなさい、ごめんなさいと謝り続ける
「どうしたんだよ…いきなり…」
こんな状態じゃ聞き込みにならないから、車に戻ってを落ち着かせる
の体が小刻みに震えていた
「ごめんなさ…」
「いいけど…大丈夫か?」
泣きながらは少しづつ話し出す
降谷の奥にいた大きめのつばの着いた帽子を被った女性に見覚えがあって、思い出そうとしたら涙が止まらなくなったと
怖くて怖くて仕方が無い
全部何もかも思い出しそうな気がしたらしいが、怖くて思い出したくない
はそう言った