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[名探偵コナン]I treasure you

第86章 Overflowing feelings


「やっと笑ったな」
安心したように諸伏さんが呟いた

「ずっと難しい顔してたからさ、笑ってくれてよかった」

「ごめんなさい」

「俺が悪いんだから、仕方ないよ
あの日、驚かせてごめんな」

冷めちゃう前に食べよと声をかけてくれた
美味しい料理が無くなるのはあっという間で、デザートも注文してくれて、美味しさを堪能した


「ご馳走様でした」
「お詫びなんだから気にしないの
もうちょっと付き合って欲しいし」

車に乗せられて行先を知らないまま、運転している諸伏さんの横顔を見つめる

ずっとドキドキしてる
密室の車の中にいたら諸伏さんにも聞こえちゃうんじゃないかって思うほど、心臓がうるさい


「どうした?疲れたか?」
「い、いえ…なんでもないです…」

そう?と車を停めた

降りると暗い海に反射した街のネオンが
キラキラと水面で輝いてて、ポカンと口を開けて見入ってしまった

「ここ、穴場で人気ないから
ゆっくり話せるんじゃないかと思って…」


自分のことを避けている理由を聞かれた

私が答える前に、諸伏さんは自ら答えを出す

「眠ってるにキスしたから…だよな…
寝顔が可愛くて、気づいたらしてた…
ごめんなさい」

「嫌だったとか、そういうんじゃないんです
どう顔を合わせたらいいか、わかんなくて…
避けてました…
今も緊張してます」

「嫌われたんじゃないってわかったから安心した
出来心だったけど、俺は後悔してない
が好きって、言ってくれたことが嬉しかったんだよ
深い意味がなかったとしても…」


少し冷たい風が私たちの間に吹き渡る

諸伏さんの熱がこもった視線がまた私の体温と鼓動を上げた

恥ずかしくて、目を逸らしたかったのに、諸伏さんから目をそらすことが出来ない

「参ったな…そんな顔で見つめられると…」

背を向けてガシガシと乱暴に頭をかいた諸伏さん

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