第86章 Overflowing feelings
「お前、ここんとこボーッとしすぎ」
そう松田さんに注意をされて、ただいま反省中…
原因はきっと諸伏さん…
彼のことが頭を離れない
顔合わせずらくて避けているけど、仕事に集中出来ないのはまずいな…
自販機のボタンを押してひとつため息を落とした
「も休憩?」
今1番会いたくなかった人の声が背後からした
「も、諸伏さん!?!?」
「そんなに驚くか?」
ひっくり返った私の声に肩を揺らして笑いを堪えている
「久しぶり…だな」
あの時以来会ってなかった、あの時の話題はまずいと思って、逃げるようにその場を立ち去ろうとすると待ってと、通せんぼをされてしまう
「なんで、逃げるの?」
「恥ずかしいから…
そこどいて下さい
まだ仕事残してるから、戻らないと…」
目も合わせられなくて、俯きながらそう答えると諸伏さんは自販機の方に向いた
「今日、予定ある?
飯行こう、二人っきりで話したい」
「何時に終わるか、わかりませんよ?」
「いいよ、何時になっても、待ってるから
終わったら、連絡して」
「わかりました…」
じゃ、また後で…
そう言い残して諸伏さんはその場を去った