第85章 Settlement
お酒を勧められて、気持ちよく飲んでいるといつもよりなんだか酔いが回るのが早かった
「ちょっと酔い冷ましてきますね」
と夜風に当たる
冷たい風邪が気持ちよく、夜景も綺麗でボーッとしてしまう
彼が私を追いかけてきて、上着を肩にかけてくれた
「今日こそ、君を抱きたいって思っているんだが…覚悟はまだないかな?」
「怖い…です…」
目を逸らして下を向いた
「そんな君にはこれをあげよう…」
手に握らされたのはカプセル
「私に、抱かれてもいいと思ったらこれを飲んで、上の部屋においで」
絶対、怪しい薬
飲むわけにはいかない
諸伏さん達に連絡を入れて、どうするか相談した
「あと、5分でそのホテルにつく
それまではなんとか、時間稼ぎ頼む」
わかりましたと無線を切ってトイレから出たら、薬を嗅がされて私は意識を手放した