第80章 thunder
降谷がにキスしようとした?!
もしかして、降谷もを…?
いつからだ?
全く気が付かなかった…
「くそっ…」
ドロドロした感情が身体を駆け巡る
このまま一緒にいたら押し倒しかねない…
白い肌に舌を這わせて、吸い付くようなのおっぱいに顔を埋めて、可愛がりたい
またあのかわいい声で鳴かせたい
くそっ…嫉妬心と独占欲でどうにかなりそうだ
記憶をなくしているには、そんなこと出来ねぇって思ってた
でも、限界かもしれねぇ
ほぼ毎日一緒にいて、指一本触れられない
俺が好きだと伝えたらはどういう反応をするのだろうか…
きっと泣かせてしまうだろう…
に背を向けてモンモンと考えていた
スーツの裾をくいっと引っ張られて、背中にぴとっと引っ付かれた
「カミナリ…光った…」
その直後、落ちたなと思われる程の大きな音がした
背中でブルブル震えてる
「なんだ…カミナリこえーのか?」
振り返ってそう言うとコクコクと頷いて目をギュッと瞑った
また光って、雷鳴が轟いた
の悲鳴と共に停電した
「怖がらなくても大丈夫だって
明かりになるもの、なんかあるか?探してくる」
「やだ…行かないで…1人にしないで」
立とうとした俺の腰辺りにしがみついてきた
拷問だな…と怖がるを見て思った
「わかった…ここにいるから、ちょっと離れて」
「あ、ごめんなさい…」
分かってねぇな…さっきキスしようとしたこと忘れたのか?
「ん」
まだ怖がっているの手を握った
「これなら、怖くねぇだろ?」
「はい…」
暗くて表情はよく見えなかったが、安心したのか落ち着いたみたいだ
「なんで暗いの怖いんだ?」
記憶をなくす前のは雷も暗いのも平気だった気がする
「なんでですかね…わかんないんですけど…
退院してから、電気付けてないと寝れなくなっちゃって…それに暗がりだと降谷さんみたいな金髪の方が浮かんできて…それで…」
「わかった!もういいから…」
記憶をなくした時、きっと真っ暗だったんだろう
だから怖いのか…
全てを察してを抱きしめた
相変わらず身体は強ばっているけど、嫌だと突き放されることはなかった