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[名探偵コナン]I treasure you

第78章 17 years ago



「っ!」
恥ずかしがっていたのがバレて両手で逞しい胸板を押し返すが離れず更に腰を引き寄せられた

くくっと喉の奥で笑う声が聞こえた

「からかうなら離してください…」
「からかってなどないさ、かわいいと思った事を素直に言ったまで」

余計に恥ずかしくなって赤井さんの胸に顔を埋めた
ドキドキしていたのも収まってきて
「お兄ちゃんてこんな感じなんですかね…大きくて暖かい」
「が兄と慕って頼っていたのは俺じゃないぞ、早く思い出せるといいな」

ポンと頭を撫でなれて、目を細めて微笑んた

私がお兄ちゃんと思っていた人?
誰だろう…思い出そうとしても霞みがかってて誰だかわからない…

考え込んでいたところに、高木さんからの着信で奧穗町で事件があったと知らせがあった

「赤井さんごめんなさい、私いかないと!」
「気をつけてくださいね」

沖矢さんの声で見送ってくれた

現場に着くと、松田さんも来ていて殺人だと教えてくれた

「ん?お前、どこに行ってた?タバコの匂いがする…」
「え?!ちょっと頼まれ事で…」

松田さん、と高木さんが呼んでこの話は一旦終了した

何故か、ホッとする私
なんで赤井さんと会ってたことを知られたら松田さんに怒られると思ったのだろうか…

ボディガードが玄関を見張っていたのに、中にいた主人は誰かに殺害されていた

現場の洗面所を見た時、どこかで見た事ある現場だと思った

阿笠博士の声が聞こえて振り返ると、コナンくんと先程まで一緒だった沖矢さんもいる

あぁ、羽田浩司の殺害に酷似していた

ケモメカニカル効果でダイイングメッセージを残した事にコナンくんと沖矢さんは気づいた


「ケモメカニカル効果ってなんですか?」
松田さんにコソッと聞く
「化学エネルギーが直接力学エネルギーに変換され、機械的運動をすること」

ちんぷんかんぷんでキョトンとしてしまう

「ハハ、ほんと化学とか工学苦手だよな…発明は好きなのに」

私の発明は工作の延長上みたいなお遊びだもん

「博士の説明をよく聞いとけ」

簡単にいえば水の中でなら、ガラスをハサミで切る事ができるという事

17年前の羽田浩司殺害現場でも何かメッセージを残したかったのか…


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