第77章 watchdog
「松田さん、歩けますか?」
「大丈夫っていいたいところだが、ちょっとやばそう…」
頭を切ったらしくポタポタと血が流れてるのがわかった
今、気を失えばまたを泣かせてしまう
俺の為に泣かなくてもいいのに…
「いってぇ…」
痛みで目が覚めた
痛む頭を抑えて、にぎにぎと握ってから掌を見つめた
生きてる…
「陣平ちゃん、目覚めたか」
萩原が病室と思われる壁に持たれてこっちを見ていた
「は?」
そこ、と俺が寝ていたベットの脇を指さした
汚れた服、擦り傷が多数あった
瞼を真っ赤に腫らせて、ベットに寄りかかるように眠っていた
俺の手を握ったまま
「着替えておいでって言っても、私のせいだからここにいるって全然聞かなくてさ
さっきやっと眠った所」
そっか、ずっとついててくれたのか
「頭の傷はたいしたことないけど、念の為2.3日入院してろってさ」
「世話になったな」
「2人で危ないことに首突っ込んで、連絡受けた俺は寿命が縮まった思いだよ」
「悪い…」
無事で良かった…
の柔らかい髪を撫でながらそう思った
「入院に必要なもの明日持ってくる
ちゃんは引き取っていくよ」
ちゃんとベットで寝かせてあげたいしとを抱えて萩原は出ていった