第76章 The Darkest Nightmare 2
ゴンドラに身を隠しながら赤井がスコープを覗き
「この距離では無理か」と呟く
「どうする?」
その直後、1度は引きちぎったゴンドラをヘリは捨てた
ヘリは少し観覧車から距離を取った
空から弾丸が降ってくる
「上からでは無理だな」
観覧車内部へ戻ったが、動けば直ぐに狙われた
「赤井、無事か?」
「あぁ、だが暗視スコープがお釈迦になってしまった」
この弾丸の中仕方ない…
俺ものダメになってしまった
「ん?」
「攻撃が1箇所に集中している」
「動くなら今だ」
赤井を呼ぶ少年の声
安室さんは?の問いかけに
「直接的な攻撃を仕掛けてきたって事は爆弾の解除に成功したということだ」そう答える赤井
「そうだな…さすがだよ…」
奴らをどうやって…と思案しているところにゼロの声が響き渡る
「そのライフルは飾りですか
ヒロもいい所見せろよ」
うるせーよ、この暗闇では難しい
反撃の方法はないのかと叫ぶゼロ
「あるにはあるが…」と赤井は言う
5秒照らせる事ができればヘリは落とせる
また、弾丸の雨が降ってくる
「と松田は?」
ゼロに向かって姿が見えない2人の身を案じながら叫んだ
「向こうの観覧車へ行かせた、きっと無事だ」
良かった…胸を撫で下ろした
奴らは車軸を狙ってくる
「この観覧車こど崩壊させるつもりか…」
「なんてことするんだ…」
ゼロがセッティングし直して投げた爆弾と少年が蹴りあげた花火
バランスを崩したヘリに赤井と2人でローターを撃ち抜いた
「やったか?」
黒い煙を吐きながらまた弾丸を振らせてくる
このままでは観覧車が崩壊してしまう
ちりじりに観覧車を止めようと動き出した
足元が崩れて瓦礫の中に埋もれてしまいそうになる
「くそっ…みんなどこ行った?!」
ここは転がっていない方の観覧車か
ゼロと少年の声が聞こえた
きっとあいつらなら観覧車を止めてくれる
そう信じて俺はと松田を探した