• テキストサイズ

[名探偵コナン]I treasure you

第75章 The Darkest Nightmare


徒歩で帰宅していると木に隠れるようにして路駐されている赤い外車が気になった

車には詳しくないけど、珍しい車だなーとまじまじ眺めてしまう

左のドアが開いて中に引きずり込まれた

「きゃぁ!!」
「まさか君に見つかるなんてな…」
「確か…赤井…さん?」
「そうだ、赤井秀一FBIだ」

赤井さんは私を後部座席に座らせた
「どうしてここに?」
そう聞こうとした時、車のエンジンがかかった

「悪いが降ろしてる暇はない、シートベルトをしてしっかり捕まっていろ」

「えぇ?!」

高速に乗ってしまった車を追いかける

「舌、噛むなよ」

返事も出来ずにただしがみついているしか出来なかった

「隠れろ、降谷くんがいる」

え?降谷さんが?私たちが一緒にいたらまずいんだと思って、言われた通りに身を屈めた

ドリフトしながら黒い車をおっていく

「おい、座席の下にライフルバックがある
組み立てて置いてくれないか
君にならできるはずだ」

「私ライフルなんて触った事…」

「本当にないか?昔、俺と諸伏が教えたぞ」

ファスナーを開けてライフルを取り出した

わかる気がする
震える手でなんとか組み立てて前を向いた時
トラックと黒い車に挟まれた赤い軽自動車はおもちゃみたいに宙に浮いた

道路に叩きつけられて後ろからきたタンクローリーと衝突した

車から出てくる人影を見て、ホッと胸を撫で下ろす

赤井さんは急ブレーキをかけて車を停止させた

「助かった、君は車の中にいてくれ」

私が組み立てたライフルを1度覗き込んでフッと口角を上げた
「言っただろ、ちゃんと出来ている」

ボンネットの上にライフルを置いて覗き込む赤井を見つめている
ここから誰を狙撃するの?

さっきまで前を走っていた黒い車が猛スピードで逆走してくる

フゥーーと赤井さんが息を吐いた

まさか、逆走してくるって読んでたの?

赤井さんのライフルから放たれた弾丸がタイヤを捉えた

バランスを失った車はギリギリの所を通過して行ってタンクローリーと軽自動車と共に落ちていく

爆発が起きて車の中にいても衝撃を感じた

怖くて車の中で蹲っていた
赤井さんが戻ってきた

「巻き込んですまない…」
ポンと頭に手が置かれる
フワッと香ってきたタバコの匂い
私、やっぱりこの人の事も知ってると確信した


/ 420ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp