第72章 Memory
ハギの言う通りかもしれない
今までの思い出はの中には無いけど、また1から関係を築いていけばいいと萩原は言った
重い空気のまま俺達は別れた
「おはよう」
「おはようございます」
お土産にが好きだったプリンを買っていった
「ありがとうございます」
「好きだもんな、それ…」
プリンを見つめて難しい顔をしている
「気持ち悪いよな…ゴメンな…知らない奴から好きだったよなーとか」
頭痛がするのか頭を抱えて苦しんでいる
「?」
「あ、大丈夫です
なんか…モヤがかかってて…よくこうして誰かがプリン買ってきてくれたような…諸伏さんですか?」
「俺だけじゃないと思うよ…みんながこれが好きって知ってるから」
「そうなんですね…」
諸伏さんか…複雑だな…
「ちゃーん」
萩原がやって来て俺と一緒のプリンをに渡した
「ほらね」
「本当だ」
クスクスと笑うは以前と変わらない笑顔で少し安心した
検査ですと看護師が呼びに来て、残された俺たちは病室でを待つ
「なぁ届いたか?長野の土産」
「あぁ、手紙つきで」
松田の所にも届いたそうだ
距離を置いたことへの詫びと後悔
許してくれるならまたみんなと一緒にいたいとそんな内容だった
「ハギはどうするんだ?」
「悩む必要あるか?」
「だよな…」
がそう望むなら答えは1つ
「松田は?」
「泣いて喜んでたよ…そう思ってくれた事が嬉しいって」
でも、俺達のことはきれいさっぱり忘れてる
「問題は降谷だな」
「責任感じてる…全部自分のせいだって
の顔、見に来ようともしない」
一瞬がゼロを見て怯えた表情をしたことがあった
それに気づいたゼロは直ぐに病室から出ていった
「あと…」