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[名探偵コナン]I treasure you

第68章 CherryBlossom


カウンターに2人で並んでお酒を飲む
犯人の気持ちを考えてしまっている私は少し落ち込んでいた
慰めるように陣平さんの手が私の頭を撫でる

「私、刑事には向いてないよね…」
「優しすぎるやつには向いてねぇかもな」

陣平さんだって優しいじゃんと言うと
「俺の優しさはぜーんぶに注がれてるからな」
口端を上げて笑う陣平さんは意地悪だ
私は本当にその顔に弱い…

「その顔やだ…」
陣平さんの手が頭の後ろに回り引き寄せられておでこがくっついた
「キスはダメか?」
「ダメ…」
「外だから?」
「そう…」
「残念…」
そう会話している間も、髪、頬、唇、耳と順番に撫でていく陣平さん

陣平さんの瞳に吸い込まれそうだ

「キスしたい」
「ダメ…」
「どうして?」
「どうしても…」

誰がどこで見ているか分からないし、人前では恥ずかしすぎる
頼んだお酒を飲み干して、火照った身体を沈めるために川沿いを歩いて帰った

「見てみろ、夜桜だ」
「わぁー、ほんと!綺麗だなー穴場だねここ」

コンビニにお酒とおつまみを買いに走ってくれた陣平さん

「お待たせー」
「わーい、ありがとう」

カンパイと缶と缶を重ねる

「言葉が出ないね…、綺麗としか言えないや」
「月明かりに桜、うまい酒に、隣には好きな女、これ以上のことあるのか?」
サラリとそんなことを言うから、一瞬聴き逃しそうになってた

「陣平さん…その顔、やだって言った…」
「どんな顔?」
「意地悪な顔…」

陣平さんの手が伸びてきたと思えば、頭を引き寄せられて唇が重なる
ぐちゅぐちゅと水音が耳に届く

「んんッ…んっ、ふぁ…ん…」
「ハァ、やっとキスできた」
「ダメだって言ったのに…」
「これでも、我慢してんだぜ
のここにかぶりついて思いっきり跡を付けたい」

私の首を指で撫でて、フッと息をかけられた
両手で首を隠して、食べないでとお願いすると陣平さんは爆笑し始めた

「ほんと、かわいいんだから…適わねぇよには…」

ほとんど飲み干してしまったビールの残りを流し込んで、帰るかと腰を上げた

「このままだと襲っちまいそうだし?」
また口端をあげて笑う陣平さんに手を握られて並んで帰路に着いた

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