第7章 brother
松田達も同様で
「ヤバい」
「惚れた」
と繰り返していた
結果はが断トツで優勝だった
「遊園地ね!」
開口1番がそれかよ…
「ちゃんすげーな、かなりかっこよかった!」
「ありがとうございます」
萩原が褒め称えてての肩に手を置いて2人でぴょんぴょん跳ねて喜んでいた
そうやってはしゃいで笑っている顔は高校生に見えるのにさっきは妙に大人びていて正直ドキッとした
「かなりの腕前だな、本当にすげー」
「だいぶ稽古したんだろ?よく頑張ったな」
「ヒロくん達にいい所見せたい、追いつきたいって一心だよ」
もう俺なんか足元にも及ばないよ、完敗だ
「だってさ、ヒロもなんか言ってやれよ」
「おめでとう」
「へへっ、ありがとう」
が出てくるのを待っている時松田が口を開いた
「あの子の根性すげーな、諸伏にいい所見せたい、追いつきたいってだけで、あんなになれるものか?」
それだけじゃないと思う、たくさん稽古して努力して来たんだと思う
「ほんとすごいよ」
「遊園地、ちゃんと連れてってやれよ」
「わかってる、まさかお前らも来るとか言わないよなぁ?」
3人一斉に行くけど?と言う
また賑やかになりそうだ
を家まで送り届けて、俺達も寮に帰る
萩原はちゃっかりの連絡先を入手したそうでニコニコしていた
「ハギはの事、気に入ったみたいだぞ」
「松田もだよ」
抜けがけはズルいと不服を申し立てていた
「さっさと聞かない陣平ちゃんが悪い」
「ほんと、ずりーなぁ」
「面白くないって顔してるけど?」
ゼロが含みを持たせた言い方で寄ってくる
「そんなんじゃねーけど…」
「おもちゃ取られた子どもみたいな顔してる
取られたくないなら、ちゃんとしとけ」
「だから、そんなんじゃねーってば」
「ヒロがそう言うならいいけど…」
休みの度にに連絡してよく遊んでいるそうだ
俺は課題と訓練に追われてなかなか連絡できないでいた