第7章 brother
兄さんに別れを告げてそれぞれ帰路に着く
「ちゃーん、泊めて?」
「僕も」
「2人ともそれが目当て?」
入校する時に住んでいたアパートは引き払った
外泊届け出てきたからんちに泊めて貰うしかない
松田たちは伊達の実家に行くって言ってたな
さすがに男5人で押しかけるわけにもいかない
「零くんの朝食で手を打とう!」
「ゼロ、よろしくな」
「しょうがないか」
「わーい、美味しい朝食期待してます」
松田達とも別れてのうちに向かう
「弓道は続けてるのか?」
「明後日、大会なの」
「ゼロ、見に行かないか?」
「いいよ、の弓道してる姿初めて見るな」
「頑張らなくちゃ!」
3人で夜更かししてそのままリビングで寝てしまった
夜中に目が覚める
「あーぁ…までこんな所で…風邪気味で大会あるのに悪化したらどうするんだ?」
「ぅーん…」
俺の独り言にもぞもぞと動き出した
やべ、起きる…と思い背中をトントンしたらスーッとまた眠った
子どもみたいだなとクスッと笑ってしまった
こんなこと思ったと知ったらまた拗ねそうだけど…
をベットに運んでまた眠りについた
の家でゆっくりさせてもらい、勉強を教えたり、松田達が遊びに来たり楽しかった
「明日、の弓道の大会あるんだけど一緒にいかねぇか?」
俺の誘いに乗ってきた松田と萩原
伊達は家の用事があるからとパスした
「えー、恥ずかしすぎる…笑わないでよ?」とギャラリーが大勢いることに緊張していたけど、優勝したら遊園地という餌につられて頑張ると意気込んでいた
「うわー、かっこいいな」
「誰か一瞬わからなかった」
「さすがだ何着ても似合う」
の弓道衣姿を見た3人が感想を述べた
「じゃ、頑張ってくる!遊園地忘れないでね!」
ハイハイ、わかってますよとを送り出した
「どうだ?弟子の出来栄えは?」
「あいつ、ちょっと見ない間に腕上げてる…」
的の前に立つは凛としていてかっこいいとさえ思えた
作法も完璧で隙がない
弓を構える度に時が止まったような感覚に陥っての姿に釘付けになった