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[名探偵コナン]I treasure you

第62章 Mistery Train


安室さんが毛利探偵の推理ショーに付き合っている間に、私は貨物車に来てきた

安室さんはシェリーは必ずここに逃げてくると踏んでいる
生きたままシェリーを連れて帰ると言っていたけど、ベルモットは?
万が一の事を考えて、貨物車の中を調べつくした

「これだけの爆弾、どうやって持ち込んだの?」
一つ一つ解体してる暇もないし、途方に暮れていた

ガチャリと貨物車の扉が開く

「誰?」
帽子を目深に被った高校生くらいの男の子が立っていた

「怪しいものではありません
とある女性を助けたいだけです」

コツコツと靴音を鳴らして近づいてくる
「貴方こそどちらさまですか?」

怪しげに笑う彼に壁際まで追い込まれた

「私もある女の子を助けたいってだけ…」

この男の子は敵なの?味方なの?
「爆弾はどのくらいの威力ですか?」

その質問に気を取られて一気に間合いを詰められてしまい
手首をひとまとめにされて、頭の上に置かれた

「何するのっ」
「答えてください、あなたになら分かるはず、ですよね」
彼の太ももが私の足を割って身動きが取れなくなった

答えるしかないか…

「貨物車の中で爆発に巻き込まれたら確実に死んでしまう量ですよ」
「危ねぇ事するよな、全く…」
独り言かのように、呟いて
教えて頂いたお礼ですと額に口付けをされた

「やっ…なに…す……」

ぐらりと視界が揺れた…
布が口を覆っている
クロロフォルムか…少しは耐性があるはず
訓練したから、でも不意打ちをくらって思いっきり吸い込んでしまった

薄れゆく意識の中で、首筋にピリッと痛みが走った

零くんの声が聞こえる…
誰と喋ってるの?
女の人の声…
哀ちゃんに声が似てる気がする…
誰だろう…

気づけば零くん…いや安室さんに抱えられていた

「気がついたようですね」
「安室さん?」
「誰に何をされたか覚えていますか?」

私は首を横に振った

「全く…こんなの付けられて返したら僕がヒロに怒られるでしょう」

痛みが走った所を指でなぞられた

キスマーク?
「まだはっきりしないのでしょ?目を閉じて…
そう、休んでいてください」
零くんに言われるがまま目を閉じた

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