第6章 friend
「それより、ちょっとこっち来い」
「なにー?」
「口開けろ」
ゼロが作っていたものを目にすると口を塞いで嫌だと後ずさる
「いいから、さっきから咳してんだろ?風邪予防だ」
「嫌だ!セロリ嫌い!」
涙目になって食べたくないと訴えている
の首に腕を回し顎を掴んで無理矢理こじ開けようとしてて、口を絶対に開けないとの攻防戦だ
「大人しく口を開けろ」
「んーーーやっ」
口を一文字に閉じてイヤイヤと首を横に振る
ゼロもムキになってキスするんじゃないかと思うくらい顔を近づけて耳の後ろをくすぐったり唇をなぞったり試行錯誤してなんとか食べさせようとしていた
それを見ていた萩原がポソリと
「降谷…それなんかエロい…」
と言ったから2人の動きがピタリと止まる
一瞬気を抜いたの口にセロリが放り込まれた
飲み込むまでの口はゼロの手によって塞がれていた
「むぅー、んっ…んー」
「だから!無理矢理ヤってるみたいでエロいんだって…」
やめてやれと松田はタバコを吹かしながら言った
「はぁ、はぁ…ヒロくん、止めてよ!
私がセロリ食べれないの知ってるくせにーー」
俺かよ!
「風邪予防だろ?は喉弱いんだからセロリ食べてしっかり予防しろ」
「鬼ー」
「そんなこと言うなら、今日兄さん来るけど会わせてやんねー」
「高明さん来るの?会いたい会いたい」
しょうがねぇなとの頬を摘む
「いひゃい…」
「この感触久しぶりだなと思って…相変わらずよく伸びる」
小さい頃、わざと危ないことをしたりイタズラしてゼロを困らせたりした時よくほっぺを摘んでダメだぞと叱った
この叱り方は高明兄さんが俺にやっていた叱り方だった
視線を感じそちらを見ると、松田、萩原、伊達がニヤニヤしてこっちを見ていた
「イチャつくんなら他所でやれ」
「ちゃんのほっぺ俺も触りたい」
「よせ、降谷が睨んでる」
どこから突っ込んだらいいのかな…