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[名探偵コナン]I treasure you

第56章 Secret


「見ないでよ…」
腕をクロスして隠した
未遂とはいえあんなふうに触られた身体を見られたくなかった
シャワーを頭からかけられて、ヒロくんも服を着たままなのに気にする様子もなく、破れたワンピースを脱がしていく

ロープで縛られた痕がお湯のせいで染みてしまう

「いっ……」
「痛い?あいつらぜってぇ許さねぇ…」
怒っている…普段優しいヒロくんが怒ると本当に怖い
「ごめん…に怒っているわけじゃないから…」
男達が私に触れた順番でヒロくんは優しく洗ってくれた
確信した、聞かずともやっぱり全部映ってたとこを
私の事汚いって思ってる?
洗ってくれている間に溜まった湯船に浸かってと言われて大人しくそうした

乳白色の入浴剤も入れてくれて、私の身体が見えないようにしてくれたのはヒロくんの優しさ

ヒロくんも身体を洗いその姿をジーッと見てしまう
水も滴るいい男とはよく言ったもので、シャワーを浴びているヒロくんは綺麗で色っぽい

シャワーを止めてバスタオルで軽く水気を取ったヒロくんは私のことも丁寧に拭いてくれた

着替えまで用意してくれていたれりつくせりで申し訳なかった
何を話していいかわからない…
何を言っても拒絶されてしまいそうで怖かった

「なにか飲む?」
「自分で出来るよ」
赤井さんに教えて貰ったやり方で紅茶をいれた

「赤井とも仲良くなったみたいだな」
「なんで?」

いれ方が一緒だ
ヒロくんが寂しそうに小さく笑った理由がわからなかった
いれた紅茶にバーボンを少し入れて2人で飲んだ

「それ飲んだらもう寝ろよ?」
「ヒロくんは?」
「お前が提出するはずの報告書、代わりに作ってやるから
はもう寝てていいよ」
「そんな、それ私の仕事」
取っちゃやだと甘えたように言った
「今日だけ、一緒に寝たい」
ヒロくんに近づいて服の裾を引っ張った

「怖くないのか?」
「なんで?ヒロくんはいつだって優しいよ」
「あんなことあった後なのに…」
「だからそばにいて欲しい」

しょうがねぇなとヒロくんは自分のベッドに私を連れてきてくれた
ヒロくんの腕枕でヒロくんの体温に包まれた
安心する

「寝ていいぞ」
「ん…」
子供を寝かしつけるように髪を触るから、ウトウトし始める
おやすみとヒロくんに言われたのは何となくわかったけど返事はもう出来なかった

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