第54章 Omen
スポーツ用品売り場に差し掛かった時、メガネのボウズとあった
「松田刑事とお姉さん、こんにちは」
げっ…、こんな所で会うとは…
「こんにちは、みんなできたの?」
「そう、毛利のおじさんのお仕事についてきたの」
手を繋いでいたのに、ボウズと話をするために手を離されて目線を合わせる為にしゃがむ
「じゃぁ、またね」
バイバイとボウズに手を振る
その手を取ってギュウと握った
「陣平さん?」
「なんでもない…」
簡単に手を離された事が嫌だったとは子供っぽすぎて言えなかった
気づいているのかいないのか、軽く握り返された
全国うまいもの展をやってるからいってみようとエレベーターに向かう
毛利探偵の娘の声で「爆弾?!」と叫ぶ声が聞こえた
その直後メガネの親父が上着の下に爆弾を巻いた男が現れた
「陣平さん!」
やっぱあのボウズが行く所厄介な事ばかり怒るなと頭をかく
「、俺達が警察官という事は伏せとけよ」
「わかってる」
警察がこの百貨店に近づいた時点で爆弾のスイッチを押す
このフロアから1人でも逃げてもアウト…
やはりな…ここは大人しくしていた方が良さそうだ
犯人は赤いTシャツの送り主を突き止めろと言ったらしい
パニックになった客がエレベーターに押しかけると紙袋から白煙が上がった
毛利探偵が落ち着けーと怒鳴るとパニックは収まったようだ
店員に指示を出し、俺たちを含めた客はこのフロアに閉じ込められた
「陣平さんあの爆弾本物?」
「心配するな、偽物だ」
なんでわかるの?と顔をしている
吹き出た白煙のせいで開いた穴から中を見たけど、爆弾ではない
「じゃぁ、毛利さんに知らせてあげたら?」
「見ろ、ボウズがもう気づいてる…任せとけばこの事件解決してくれるぜ」
「私、警察官なのに任せちゃっていいのかなぁ…」
「元々毛利探偵の事件だ」
うーん、と唸っていたはパッと顔をあげて、ある人物目掛けて走っていった
「沖矢さん」
「おや」
沖矢と呼ばれた男が歩みを止めてにこんにちは挨拶をした
「大変なことになりましたね」
「そうですね、まぁ毛利さんもコナンくんもいらっしゃることですし、すぐ解放されますよ」
やけに親しく話しているな…
亜麻色の髪をした長身の男がの耳元で何かを囁いた