• テキストサイズ

[名探偵コナン]I treasure you

第54章 Omen




一瞬頬を赤く染めた

「あ、これは失礼しました」
俺に向かって謝ってくる沖矢は、俺がムスッしたのを感じとったようだった

「それではまた…」


沖矢が去ってから階段近くまでを連れてくる

「誰だあいつ…」
「沖矢昴さん、捜査で知り合った大学院生だよ」
「ふーん」
「なに?」
「妬いただけだ…」
聞こえるか聞こえないかわからないくらいで呟いた
「え?」
聞こえなかったようで1歩俺に近づいてくる

下からカタンと音がする

「シッ」
人差し指を立てて静かにとに訴えた
やっぱり下から人の気配、しかも大勢
から離れて下を覗き込むと機動隊と爆弾処理班がいた
誰かが警察に連絡したのか…
携帯も取り上げてないし、そうなるのはしゃーないな…
萩原と目があった

(お前、なんでいる…)
そんな目だった

「陣平さん?」
「萩原が来てる」
「ほんとだ」
俺につられても覗き込んで、やっほーとでも言うように笑みを浮かべて萩原に手を振る

萩原は口をパクパクさせて驚いていた



犯人も捕まり解放された俺たちは今度は萩原に捕まった

「おいおいおい、散々心配かけといてなに、よろしくやってんだよっ」
「悪い、心配かけたな」
「ごめんなさい」

逃げようとした俺たちの首根っこを引っ掴んで萩原が怒る
けど、そこには怒りが込められてなかった、安心したかのように笑う萩原にはお土産あるからとご機嫌を取っていた

「じゃぁ、今日帰りに陣平ちゃんち寄るわ
爆弾も偽物だったし、早く帰れそうだしな」


わかったと返事をしたの顔が見る見るうちに恐怖へと変わっていく

うそ…そう口が動いた
小刻みに震えだして、青ざめていく…


「?おい、!」
「えっ、あ、ごめんなさい」

それからずっと上の空での眉間にシワが寄った

食事もして行こうと思っていたが、それは諦めた
車に乗り込んでどこまで送ればいいか聞けば、ごめんなさいと謝られた

「いいよ、行けよ
でも、この埋め合わせはしてもらうからな」
「うん、ここで大丈夫
いってきます!」
「あぁ」

バタンとドアが閉まりが走っていく
組織の事だろうから、聞いても絶対に口は割らないだろうし、見送るしかなかった


/ 420ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp