第51章 business trip
グラスを用意してくれて冷やで一口飲んでみる
「美味いな」
「あー、ちょっと私にはキツイ
あれ、試してみようかな
ちょっと待ってて」
蔵元さんに教わった飲み方を試してみたくて自分の部屋に戻った
「なんだそれ」
「梅酒とりんご酒、自分用に買ったの
蔵元さんが1対1で割るのもオススメだって言ってた」
「へー、美味そうだな
俺のにも入れて」
もう半分ほど飲んでいる陣平さんのグラスに梅酒を注いだ
「なるほどな、これはいい飲み方だ
かなり贅沢だな」
「私はりんご酒にしよう」
飲みやすくなって美味しかった
飲みすぎちゃいそう
陣平さんがおつまみを出してきてくれて2人だけの宴会が始まった
「甘いソーダで割ってもいいんだって」
「へー、一応出張だったんだろ?だいぶ楽しんできたみたいだな」
「ヒロくんのお兄さん、高明さんに会ってきてくれって零くんに頼まれて…元気だっから安心した
高明さんの幼なじみの大和勘助さんて長野県警の人にも会ってね
なんだか陣平さんと零くんのやり取りを見てるみたいで、ホッコリしたの」
「ならその2人、犬猿の仲だな」
「それだけじゃないよ、信頼しあってないとあんな風に言い合い出来ないもん
陣平さんだって零くんの事信頼してるんでしょ」
「お前なぁ…」
ガシガシと頭をかきながら照れくさそうにしていた陣平さんはグラスに残っていたお酒を一気に煽った