第5章 graduate
長野から帰ってからは本当にお互い忙しくなりなかなか会えてなかった
もう3月になってては中学校を卒業した
ゼロのバイト先に来てきてマスターにも報告している
「いつからうちに来てくれるの?」
「春休み中ヒマなんですけど…」
「じゃぁ、引越し終わって落ち着いたらすぐにでもうちはいいから
降谷くんも卒業に向けて忙しくなるらしいし、今のうちにいろいろ聞いておくといいよ」
「先輩、よろしくお願いします」
「厳しく指導するから覚悟しておけよ」
「優しい零くんがいい」
「甘いな」
がもう高校生か…はやいなぁ…
おっと、ほんとに兄貴の心境になってきた
「ヒロくんいっぱい食べに来てね」
「程々にしとけよ」
「分かってるよー勉強もちゃんとします」
「卒業おめでとう」
さっき花屋で見つけた小さな花束をに渡す
「ありがとう、かわいい」
高校の制服を着たを見た時は一種の感動すら覚えた
これはモテるぞと思った
あのゼロでさえ言葉を失っていた
喫茶店でも目当ての男性客が増えてマスターが喜んでいた