第49章 Healing
「陣平さん…私…もういかなきゃ…」
顔をあげたと目が合う
やっぱり顔は真っ赤で耳まで染まっている
その顔を見たらもうダメだった
壁にを押し付けて、強引に唇を奪う
「んン…」
軽く触れるだけのキスで留めようと思っていたのに、の吐息が漏れたのを聞いて更に抑えられなりだんだんと深くなっていく
「ん、ふぅ…はぁ…ん…」
逃げようとするからはさっきよりも甘い吐息が漏れた
涙目になりながらも、だんだんと絡み合うお互いの舌
唇を離して、コツンと額をくっつけた
「お前、ほんとかわいい…」
「バカ…」
「その蕩けた顔で出ていく気か?」
「誰のせいよ…風見さんに怒られちゃ…んぅ…はぁ…ふっ…ん…」
の身体から力が抜けていく
ズルズルと壁を伝っていく所を抱きとめた
「キスだけなのに、腰抜けたのか」
「ハァハァ…あんな激しいキスされたら…」
「他の男の名前を出すお前が悪い」
座り込んだの頬に軽いキスをした
「もう、ダメってば…」
なんだって、こいつの反応一つ一つに欲情するんだろうか
今すぐ押し倒したい衝動に駆られつつ、さすがにこれ以上はまずいなと思い自分も落ち着こうと、1つ息を吐いた
と別れて1課に戻ると萩原が来ていた
「陣平ちゃん、ニヤニヤしてる
ちゃんに会えたんだな」
「萩原…お前…」
「ちゃんのことになると、ほんと全部顔に出るよな…ダダ漏れ…」
「ほっとけって…」
じゃれていたら佐藤がやってきて事件だと知らせてきた
ヒラヒラと手を振る萩原を残して現場に向かった
捜査を終えて本庁に戻ると降り始めた雨
傘、車の中じゃねぇかと濡れる覚悟をした
走って駐車場の車までいく
冷たい雨がスーツを濡らした
車を発進させると雨の中、足早に歩いているを見つけた
同僚の傘の中に入れてもらっているけど、はずぶ濡れだ
途中から入れてもらったみたいだな