第48章 dying at one's post
「彼、ちゃんが変装させたの?」
「そうなんです、出来はどうですかね」
「完璧じゃない、私が来なくても赤井さんの変装も出来ちゃいそう」
「やっぱり有希子さん直々にご指導受けた方がいいと思いますよ」
「そう?」
赤井さんがイケメンさんだからとすごく気合いが入ってる有希子さん
変わらないなぁーと有希子さんちに入り浸っていた時の事を思い出す
「ヒロくんも有希子さんに教わっちゃう?私がいなくても変装出来るようになるよ?」
「俺はいいよ、にやってもらいたいから」
どういう意味?と聞こうとしていた時に赤井さんがシャワーから戻ってきた
「さぁ、どんな姿に生まれ変わるかは乞うご期待」
いきましょと赤井さんの背中を押して別室に消えていった
「コナンくんだっけ?君、兄ちゃんいる?」
「いないよ?」
「ふーん、そっか…この顔どっかで見たことあるんだけどなぁ…」
ヒロくんは何かを思い出そうと必死だった
話を変えるように「お茶のお代わりいる?」とコナンくんが、聞いてくれた
自分でやるよとキッチンに立たせてもらう
「コナンくんはジュースでいいの?」
「ボク、アイスコーヒー」
飲み物までおませさんだなぁと思った
コナンくんとヒロくんと談笑していると有希子さんが部屋に入ってきた
「こっちの彼もイケメンさんに仕上がったわよ」
自信作だと言う変装術は誰かどう見ても赤井さんとは思えなかった
「すげーな」
「赤井さん?だよね?」
「そうだ」
声や口調は赤井さんだったけど、見た目はもう別人ではじめましてと言いたくなった
「声も変えられるんだよ」
コナンくんはチョーカーみたいなものを赤井さんに手渡した
「ほー、これは凄い」
「声まで変わった!」
博士が用意してくれたんだ、と何だか得意げに言うコナンくん
「これで組織の目は誤魔化せるね」
「目立たないアパートにでも住むことにします」
赤井さんはもう別人になりきっていて、口調が変わっていた
今後のことはまた、おいおいにという事でその日は解散になった
ヒロくんに家まで送ってもらった
「また、明日」
「うん、帰り気をつけてね」
「尾行がいないかちゃんと確認してから帰るから心配ないよ」
「じゃぁね」
なんだか長い1日だったなぁ…そう思いながらエレベーターを待っているとぐったりした陣平さんと鉢合わせした