第47章 Endurance
「ちゃーん」
にこやかな笑顔でブンブンと手を振っているのは研二さん
休憩かな?自販機の前にいて陣平さんも一緒だ
「おつかれさまですー」
フラッフラになりながら自販機に近づいた
「うわ…ひでぇ顔…」
「乙女に言う言葉じゃないよ、陣平さん」
「何徹目?」
「仮眠はちゃんと取ってるけどね、もう1週間くらいかな…おうちのベットで寝てないな」
滅多に飲まないブラックコーヒーのボタンを押した
「ちょっとでも座ってろ」
自販機の前にあるベンチに座れと陣平さんに言われた
「座ったら寝ちゃう自信ある」
「5分だけでも寝たら?少しは頭のスッキリすると思うけど」
「起こしてやるから」
「お願いします」
壁に寄りかかって目を閉じたらあっという間に眠りにつけた
研二さんの声で目を覚ます
まだボーッとする視界の端っこには誰かの黒いスーツ
あれ?壁に寄りかかってたのに…
「おはよう」
頭の上から声が降ってきて見上げると陣平さんで
私は陣平さんの肩で眠っていたみたいだった
「わぁ、ごめん!」
頭がフラフラしていたから壁で打たないように肩を貸してくれたと
「なんか重ね重ねごめんね…」
「気にすんな、ちょっとはスッキリしたか?」
「うん、目がよく見える」
「ちゃん、それは重症だな…
後で差し入れ持っていってあげるから」
「優しさが身に染みる…ありがとう」
んーと伸びをして立ち上がる
2人にお礼を言って公安へ戻った
まだまだ片付かない書類整理、次から次へと事件が怒って、零くんに呼び出されたり、それが赤井さんだったりと体がいくつあっても足りない気がしてきた
研二さんが目薬とチョコレートと栄養ドリンクの差し入れをしてくれて、陣平さんは豪華なお弁当
有難く思いながらチョコレートを口に含んだ