第46章 Rotten Apple
「諸伏が呼んだ警察のおでましだ
ジョディ、お前は尻拭いは自分でしろよ
やってきた警察には、休暇でやってきたFBI捜査官でたまたま出くわした誘拐事件に巻き込まれたと、奴らを取り逃した今となっては誰も信用せんだろうしな」
行くぞと私の腕を引っ張ってコンテナに隠れながらヒロくんの待つ車に戻っていく
「赤井さん、ジョディさん大丈夫なの?私残って説明した方が…」
「単独行動だと怒られてしまうんじゃないか?ここは日本だ、日本の警察に断りを入れてない我々FBIが勝手をしてしまっている
お前の手を煩わせたくない」
「でも、あの怪我…」
「黙っていろ」
ドンとコンテナと赤井さんの間に挟まれて顎を掴んで上を向かされた
「急所は外れている、心配ない」
「わかった!わかりましたから…どいてください」
「うるさい女は嫌いだと言わなかったか?」
ジョディさん心配だし、哀ちゃんの事も気になるし…でも、壁ドンはやめて欲しい
もう口答えはやめとこうと思った
「赤井、には手を出すなって忠告したと思うんだが…」
「ヒロくん!」
「女を黙らせるのはこれが1番手っ取り早いからな」
なんかその言い方酷くない?
ヒロくんが出てきてもまだ、赤井さんは退かない
「いつまで引っ付いてんだよっ」
「わっ!」
ヒロくんに腕を引っ張られて彼の胸に飛び込む形になった
「が面白い反応をするからな、あとお前も…」
からかって楽しんでいるなんて趣味疑う…
ヒロくんもムッとしたような表情
「説明して欲しんだろ、行くぞ」
そうだった…分からないことばっかりだった
赤井さんに説明してもらわないと…
「ほんとFBIの方達、暴れ回ってくれますね」
「高校の英語の先生が、FBIの捜査官なんて、誰も思わないよな」
「笑い事じゃないよ、ヒロくん」
クスクス笑っていたヒロくんは、悪いと言って話を元に戻した
「ベルモットはシャロン・ヴィンヤードで間違いない
娘のクリスとも同一人物だな
歳を取ってない事とか謎はまだ残るがな…」
「大丈夫か?」
全く話についていけない私にヒロくんが問いかけた
「とんでもない組織を敵に回したって事だけはわかった…」
「どんなことをしても潰さなければならない組織だと言うことをわかってくれたらそれでいい」