第44章 Worry
赤井さんから連絡があってかなり驚いた
ヒロくんを通じて連絡があると思っていたから
しかもバスに乗れって
私は赤井さんが乗ってくるバス停のかなり前から乗車した
乗り合わせた博士にも驚いた
「博士、お久しぶりです」
「おぉくん、久しぶりじゃのぅ」
「博士だぁれ?」
博士が連れていた小学生グループと仲良くなってお菓子のおすそ分けまでしれくれてホッコリした
赤井さんも乗ってきたけど1番後の席に座った
あ、髪切ったんだ…なんか前より目つき悪くなってない?と思っていた
接触してくることもないまま、バスジャックに巻き込まれちゃった
どうしよう子供も乗ってるのに…
メガネの子の起点で犯人はバスの床に叩きつけられた
赤井さん…ただの乗客のフリしてるのに、犯人を倒そうと構えちゃってるし…
先生と呼ばれた金髪の女の人は膝蹴りで犯人取り押さえちゃってるし、トカレフのことに詳しいみたいだし
訳の分からないことばかりだった
バスから逃げる途中メガネの子と隣に座っていた女の子がいないことに気づいた
爆発しちゃう、早く助け出さないと…
バスのリアガラスが割れたから子供達2人を抱えてそこから飛び出した
「大丈夫?怪我は?」
「ボクは大丈夫だよ」
駆けつけた高木さんが驚いている
陣平さんもそろそろ来そうだ…また怒られちゃうなと覚悟を決めた
「さん?なんで?」
「高木さん…運悪く乗り合わせちゃって…」
「お姉ちゃん警察の人?お願い、この子病院へ連れてってあげて…事情聴取はボク1人で受けるから
お願い!」
「わかった!高木さん、車貸してください」
何か事情があるんだろうな…かなり怖がってたし
博士と他の子供達を連れて病院へ向かう
「助けてくれてありがとう」と照れくさそうにお礼を言ってくれた女の子
「気づくの遅くなっちゃってごめんなさい
怖かったよね…」
女の子を抱きしめると私の服をキュッと握って小さい声で「お姉ちゃん…」と呟いたような気がした
頭を撫でて博士に挨拶してから病院を後にした
高木さんの車で本庁に戻って鍵を高木さんのデスクの上に置いておく
風見さんに見つかってお小言を貰い公安の仕事に戻った
「、どうした?顔色が悪いぞ」
「今になって痛みが…」
「仕方ない…医務室行ってこい」
「はい」