第43章 JACK
「高木!は?どこ行った?」
「え、あぁ…怪我した女の子を病院へ連れていきましたけど…」
「松田くん!病院へは行かせないわよ
あなたはあなたの仕事して」
「に怪我はなかったのか?無事だよな?」
「さすがね、彼女
子供2人抱えての脱出だったのに、傷1つ作ってないわ」
よかった…安心した
現場での仕事を終えて公安へ駆け込んだ
「風見さん、は?」
「あぁ、医務室へ行かせた」
その後何か言っていたが、俺の耳には届かなかった
「!」
「わっ、陣平さん?どうしたの?」
「聞いたぞ、バスジャック事件に巻き込まれたって…佐藤が怪我なかったって…」
慌てすぎて途中から何を言っているか自分でもわからなかった
「あぁ…脱出する時ちょっとぶつけた所が今更痛くなってきて、湿布もらいに来たの」
「なんだよ…驚かせんな…」
へなへなと腰が抜けたように医務室の椅子に座り込んだ
「心配してくれたの?」
「当たり前だろ?俺はお前の捜査の手伝いとか変わってやることもできねぇし…
心配しかしてやれないだろ…」
安心して気が抜けた手にの手が重なった
「ありがとう、陣平さん」
「あぁ…どこだ?貼ってやる」
「背中…っていいよ!脱がなきゃ貼れないし」
自分で貼れねぇだろと服を捲り上げると想像していた以上の酷い打撲
「これ、大丈夫か?診てもらった方が…」
幹部に手を当てると熱を持っていて熱い
「湿布じゃ無理だそ、これ…確かここに…」
医務室のベットにうつ伏せで寝かし、タオルで来るんだアイスノンを患部に当てて冷やした
「いいな、動くなよ…それでしっかり冷やしとけ
また様子見に来るからな」
「はーい」と呑気な声で返事があった
また事件の一報が入る
次から次へと本当によく事件が起こる街だな
現場に向かう前にの所に寄る
「また事件なんだ、送って行けねぇけど帰れるか?」
「うん、大丈夫
いってらっしゃい、刑事さん」
ポンポンと頭を撫でてから俺は現場に向かった