第41章 Heartbreak
「はミルクタップリのカフェオレだったな」
カップを渡してくれる指が触れた
「…っ……」
「おい、危ねぇだろ、急に手退けんなよ」
テーブルに置いてくれたカップは中身が大きく揺れていた
「お前、今日変…」
「そんなことない…」
「あるだろ?なんだよ、言ってみろ…」
言えないよ…陣平さんのこと意識しちゃってるなんて…
「そんなに距離取ろうとしたって無駄だ、お前が離れていけば行くほど俺はお前に近づきたい」
ギュウって力強く抱きしめられる
「やっ、やだ……離して」
グイグイと胸板を押すけど、全然ビクともしない
「やだ…陣平さん、ほんと…離して…」
「嫌だ、離さない」
離して欲しくてもがけばもがくほど、陣平さんの腕の力は強くなっていく
「お前さ、俺らを遠ざけて…降谷達が追ってる組織に潜り込もうとか思ってねぇ?」
「…………」
「やっぱな…思った通りだ…」
潜り込もうとか大それたことは思ってないけど、どうにかもっとたくさんの情報が欲しかった
組織にはヒロくんも赤井さんももういない
零くんを信用してない訳では無いけど、1人より2人の方がより情報が得られると考えてた
「お前1人でどうにかなる相手なのか?違うだろう?無茶ばっかすんなっての」
「それだけじゃない…」
「あぁ、俺の事?そっちもお見通し
気を持たせちゃいけねぇとか、つまらねぇこと考えてただろ、意識してんの丸わかり…そんなんで公安の務まるのか?」
「零くんみたいな事言わないでよ…」
ハハッと笑った陣平さん
「今まで通りに…って訳にはいかねぇか?
俺があんな告白しちまったから、いろいろ考えてパンクしてんだろ…俺に悪いとかそんなの考える必要ねぇんだから、お前はお前のやらなきゃならねぇこと、しっかりやれ
で、全部終わったらちゃんと俺の事考えてくれたらそれでいいから」
だから、今まで通りにしてくれと顔を首元に埋められた