第40章 Help
「そんなことより、明日の夜ジンと会う
FBIの仲間が張り込む、には一般人がそこに入ってこないよう人払いをしてくれと言っておいてくれないか
検問でもなんでもいい、5キロ離れていればあいつらは気にしないから」
「わかった、気をつけろ」
「また来る」
赤井が去ってに目を落とすと小さな寝息が聞こえてくる
「安心仕切ったように寝ちゃて、俺の気持ちなんて知らないんだろ」
「ん…うーん…」
ぴったり1時間で目を覚ました
「起きた?」
「うん、ちょっとすっきりした、ありがとう」
赤井からの伝言をに伝える
わかったと言って警視庁に戻って行った
の温もりが残る掌のを見つめてギュウと握りしめる
無茶するなよ、出ていった扉を見つめて呟いた
数日後、赤井が項垂れて戻ってきた
先日の報告を聞く
「なに?ジンと会うの失敗した?」
FBIの捜査官のちょっとしたミスで赤井は組織に振られたそうだ
「FBIってバレたんだろ?大丈夫なのか?」
「危険だな…1度本国へ戻る
この部屋はこのまま使ってもらって構わない」
「気をつけろよ」
「また連絡を入れる、くれぐれも気をつけてくれ
お嬢さんもだ」
「あぁ、分かってる」
でも、流石だな
ノックだとバレても命があるんだから
また日本にやってくる日も近いだろうとそう思った
「えー、赤井さん、アメリカ帰っちゃったの?」
「残念そうだな」
「明日、狙撃の練習付き合ってくれるって約束してたのに」
驚いた…赤井がとそんな約束をするなんて
「俺が見てやろうか?組織では俺も狙撃手だったんだぞ」
「ヒロくんに教わったら、ビックリさせれないじゃない
内緒で練習して、驚かせたかったのに…」
「俺はもう十分驚いてるよ
ちょっと離れていればは成長して俺の前に現れる
すごいよ、ほんと…」
「ヒロくんと零くんの役に立ちたいから」
「には感謝してるよ」
照れたように笑うの頭をくしゃくしゃに撫でる
「私、もういかないと…今ね零くんと大きな事件追ってて、そばにいないとすぐ無茶苦茶するんだよ?
この前も傷いっぱい作って帰ってきた」
ゼロの隣にもの隣にもいられない無力な俺
どうか無事で帰ってきて欲しいそればかりを願う