第37章 Kitty
ガチャっとドアが開く音がした
「ライか、おかえり」
「あぁ…」
今日は随分と早いお帰りだった、いつもはもう少し遅い
ライとバーボンとここに住むようになってしばらくたつ
ライが帰ってきたという事は今夜はバーボンは帰ってこないんだろうな…
仲悪いから、あいつら
「どうしたんだ?随分とご機嫌じゃないか?」
「面白いKittyを拾った」
Kitty?子猫か…
ライからフワッと香る匂いに振り返るとなんだ?と言う表情をする
「Kittyって女の子だろ?お前彼女いるんじゃなかった?」
「それとこれとは別だよ」
「なんだよ、それ…」
#と一緒の香水の香りがライからする
それだけなのに、の事を思い出したらドキドキと鼓動が速くなった
しばらく会ってないもんなぁ…ゼロばかり会っててずりーよ…
最後会ったのが、3人でパーティに潜入した時だから、取り乱したをそのまま帰してしまったあの日
誰が慰めたんだろうか…
の泣き顔を思い出して切なくなった
に連絡する事は、禁止されていないから、電話すればいいんだけど…何となく出来ないでいた
でも、意を決して携帯で暗記していたの番号をタップした
呼び出し音が数回して、電話に出たのは、ゼロ…
なんだってゼロがの電話に出るんだ?
「は疲れて眠ってしまってる」
「なんで、一緒にいる?今日は…」
「ちょっと怪我したから、近くにのセーフハウスがあるのを思い出して寄ったんだ」
「怪我って、動けるかゼロ…迎えに…」
「大丈夫だ、手当もすんだ」
「そうか…」
「なにもしてないから、安心しろよ」
「な"…」
慌てた俺とクスクス笑うゼロ
とにかく気をつけろよと言い電話を切った