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[名探偵コナン]I treasure you

第35章 Ray


「連絡嬉しかったです」
「遅くなってごめんなさい」
「いえ、それより何飲まれますか?」
「じゃぁ、ミントジュレップを」

この前、ニット帽の男に教えてもらったカクテル
カウンターにあえて座らずテーブル席に座った

バーテンダーの目線から少しでも遠い方がUSBをすり替え安い

お酒も進みボディタッチが激しくなってくる

ゾゾゾと鳥肌がたつ…

「ちょっと…やめてくださ…」
男の手が太ももを撫でた時に、大袈裟に嫌がった
その反動で男のカバンを床に落とす

中身がバラけてUSBが顔を出した

今しかない

「ごめんなさい…」
慌てて拾うふりをして用意したUSBとすり替えた

任務完了…

「こちらこそ、ちょっとがっつきましたね、すみません…また会って貰えますか?」

「時間が合えば…しばらく忙しくなりそうなんですよね…」

「そうですか…」

残念そうに飲んでいたグラスの中身を空にする

待ち望んでいたコール音が鳴った

「あ、すみません…上司で…ちょっと出てもいいですか?」

「どうぞ」

一芝居うってから、男の共に戻った

「ごめんなさい、戻らないと…仕事途中だったのに、抜け出してきた事バレちゃいました」

「それは残念ですね、忙しいって話ホントだったんですね」

「そうなんです、じゃぁすみません…」
お財布を出そうとしたら、ここはいいですから早く仕事に戻ってくださいと言ってくれた


「すみません、では…」


バーを出て足早に零くんが待っているはずの駐車場へ急いだ


「お待たせ」

ズイッと零くんの目の前にパソコンを押し付ける

「男がUSBをさしてPCを立ち上げたらこっちに送られてくるから」

「ほー、それは凄いな」

RX-7の独特なエンジン音が響いて車は発進する

「どこ行くの?」

「一刻も早くシャワーを浴びたいんだろう?
お前の家に送っていくより僕の家の方が近いからな」

お見通しか…
そこまで読んでくれるならハニトラを嫌々やってるって事も読み取って欲しい

零くんのうちに連れてきてもらってシャワー借りた

ふぅ…スッキリした

戻ると私が渡したPCを開けて難しい顔をしていた

「よくやったな、褒めてやる」
「それはどうも…」

零くんに褒められてもちっとも嬉しくない…こんな思いをしたのは始めてだった

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