第2章 原宿
~♪
携帯の着信音がなり、集合時間になっていることに気付く。
「あ、もうこんな時間だ」
ハルくんが携帯を見つめながらそう呟いたのを見て、もっと一緒にいたかったなあ、なんてぼんやり考えた。
「ほんとだ、早かったね」
「いこーか」
「うん」
集合場所には、タクマくんとシュンくん、何故かボロボロのチュウくんもいた。
魂を刻んできたらしい。
「ハルとは何してたんだよ」
と、タクマくんに聞かれ、
「ソフトクリーム食べてきた」
と、言うと
「おまえらそれデートじゃん! 」
と、シュンくん。
その一言に隣のハルくんが私の顔をチラッと見た気がしたけど、私は恥ずかしくなってしまって、向かいにいるタクマくんが持つ携帯に着いていた揺れるダンチッチを見つめてた。
「つか、シュン、お前ナンパは?成功したんか?」
チュウくんがシュンくんにそう聞くと「いやーサッパリ」と、シュンくんは首を軽く振った。
「ふふ」
ハルくんが笑って、つられるように私も笑った。
「てか、ボンおせーな」
「オレ、電話してみるわ」
タクマくんがボンくんに電話をかけようとしたところで、電話が鳴った。
「ボンだ」