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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第47章 関係あるよっ!!大有りだよっ!!!






『・・・早く戻らなくちゃっ、』


赤司の家を出た私は体育館へと走り続けた。
久しぶりに昔の赤司と話せたのは計算外だった。とにかく謝って気持ちに応えられないことを詫びるつもりで行ったのだか、逆に謝られてしまった。


もしかしたらあのまま抱かれていたかもしれないことも予想はしていたけれど、(赤司がそれで気が済むのなら、受け入れるつもりだった。)それは杞憂に終わった。


真ちゃんとは、一方的だが別れてはいるし、少し投げやりにもなっているのも事実で。灰崎にされたそれで、既に汚れてしまった私は、もうキレイな真ちゃんとは肩を並べて付き合うことはできない。


一度ならまだしも、二度も汚された今なら、誰にナニをされたって今更どうでもいいと心底思っている。


これを機に灰崎に会って、今までのことを終わりにしようと決めたのだ。例えそれが危険だとしても、今更なのだ。もうこんな身体なんてどうなったって構いやしなかった。


失うものも傷付く心ももうない。
能天気だった過去の自分を赤司だけじゃなく、灰崎にも詫びたかった。


そうして、どれくらい走っただろうか。
身体のあらゆるところが重くズキズキと痛む。理由は真ちゃんと身体を重ねたからなのか、寒い中走っているからなのか、それとも心が痛いからなのか、一日に色んなことが起こりすぎて、何が何だか頭の中は爆発しそうだった。


体育館へ続く公園に踏み込むと、バスケットコートの上で伸びてる探していた男がいた。探していたくせに、いざ本人を目の前にすると声をかけるのも勇気がいった。



『・・っは、灰崎っ!』



意を決してその名を呼ぶが思ったよりも震えた声だった。当の本人にはきちんと届いたようで、寝ていた(?)彼は気だるそうに身体を起こした。距離が少し近付くとやっぱり怖くて、無意識に数歩後ずさる。



「チッ、んだよ。オマエかよ。」


『・・・あ、あの、』



言わなくちゃ。謝らなくちゃ。
そう思っているのに、なかなか私の口からは言葉が出てこなくて。痺れを先に切らした灰崎が、怠そうにギロリと睨む。



「今さっき試合では黄瀬に負けて、青峰には“余計なことすんな”って殴られて、誰かさんのせいで散々なワケ。」


どうしてくれんの、と言わんばかりの顔が徐に近付く。


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