第4章 正々堂々決勝で
「過去の結果でできるのは予想までです。勝負はやって見なければ分からないと思います、緑間くん。山田さんもお久しぶりです。」
『ひ、久しぶり、黒子くん。』
「黒子、やはりオマエは気に食わん。まぁいい、まずは決勝まで来い。」
『ちょ、その言い方!』
早く戻らないと私まで怒られるんだからね、そう言い終わるかどうかのタイミングでキャプテンの大きな声が聞こえてきた。
「いつまでしゃべってる!準備しろっ!」
『すいません、今行きますっ。』
「黒子、教えてやろう。オマエの考えがどれだけ甘いか。」
『もう、2人は先に行ってて!』
2人の背中を強く押し、黒子くんと火神くんに頭を下げた。
『ほんっとごめんね、黒子くん。』
「いえ。というかビックリしました。」
『え?』
「学校通えてて良かったです。」
『ありがとう。黒子くんも高校でバスケしてくれて良かったよ。』
お互い全力で、正々堂々決勝で戦おうね。そう言い残しその場を後にした。
(「山田って?」)
(「中学の同級生で緑間くんの幼なじみです」)
(「あいつのがよっぽど男らしいな」)