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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第23章 まじでデートかよ






「合宿中3試合やって3勝か・・・んー。」



「やっぱアレじゃないっすか?予選のときはマグレ的な」




合宿3日目。
誠凛との合同練習は今日までで終了なのだ。そして毎日練習後に行われてきた試合は、私たち秀徳が勝ち続けた。



「負けた理由をマグレで片付けるのは感心せんなー。高尾、走ってこい」


「げっ!」


『バーカ、バーカ。』



いつも高尾にはバカにされることが多い私だが、今回は形勢逆転だ。ここぞとばかりに高尾を笑いながらバカにした。



「火神抜きであの強さ。このまま行くと冬は心してかからねばならんな」



珍しく監督の話を真面目に聞いている真ちゃんは、何だか煮え切らない様子。


そもそもこの3日間、火神くんは別メニューだった為1回も試合に参加せず、真ちゃんは直接対決が出来なくて少し不満のようだった。




そんな横顔を眺めてふと思う。



あぁ私、真ちゃんの彼女なんだ、もうただの幼なじみじゃないんだ、と。



初めての恋に初めての彼氏。
想いが通じ合うだけで、こんなにも世界が違って見えるのかという程、今日は練習している真ちゃんもそして体育館さえも輝いて見えた。




「・・・にやついてんじゃねぇよ」




後ろからボソッと真ちゃんには聞こえないくらいの小さな声で高尾に声をかけられる。


ダメだ、集中しなくちゃ。
頬を両手で2回ペチペチと叩いて前を向いた。




「明日の午前はオフで午後から体育館で練習だ。解散。」




大坪さんの挨拶のあと誠凛にも挨拶をして、今日の辛い練習に幕を下ろした。

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