第6章 確証
紫耀side___
「お疲れ様でしたー!」
海人と二人、時間が余っていたから、少しだけダンスの練習をしていた。
そんな時に、ヴヴッとスマホのバイブが鳴る。
メッセージの通知かと流そうとしたけれど、それは何度も繰り返し鳴った。
「……ちょっとごめん」
電話の相手は、廉だった。
「もしもし?」
「しょう、今どこおる!?」
電話口の廉は、何だか焦っていた。
「海人と地下のダンススタジオだけど……なに?」
「今すぐ岸くんのとこ行って!! あの人が危ない!」
「え、あの人……? 廉どうしたの」
見たことのない廉の慌てように、俺はふっと笑みが溢れた。けれど、それは廉の一言で、血の気が引く感覚に変わった。
「岸くんヒートかも知れん!! しかも、一緒にいるマリさんオメガなんやって!!」